12月10日、社団法人日本埋立浚渫協会主催の「うみの現場見学会」が開催されました。港湾土木の現場を訪れ、先端技術と海の現場ならではの迫力を感じてもらうとともに、人々の生活に不可欠な社会インフラの大切さを伝えるこの見学会も今回で12回目。今回は、今年8月に大阪港と一体で「国際コンテナ戦略港湾」に選ばれた神戸港で進む「神戸港ポートアイランド(第2期)地区岸壁(PC−14〜17)改良工事(第1工区)」と「神戸港六甲アイランド地区航路・泊地(−15m)等(RC−7)浚渫(附帯施設)工事(第2工区)」を見学してもらいました。
[写真右]挨拶する津田企画広報委員長
スケールに圧倒、兵庫工業高校の生徒たち40人が参加
 ご参加いただいたのは、兵庫県立兵庫工業高等学校の都市環境工学科2年生の生徒たちと引率の先生、約40名。見学会では当協会の津田映企画広報委員長が「本日の見学会は約半日と短い時間ですが、普段の生活では見る機会の少ない海の工事がどのようなものか、体感していただければ幸いです」とあいさつ。続いて両工事の発注者である国土交通省近畿地方整備局神戸港湾事務所の國重康弘副所長より、神戸港の歴史や役割、現在施工・計画中の整備事業などについて説明がありました。
 港湾の国際競争が激しさを増す中、世界有数の貿易港として名を馳せた神戸港も相対的な地位が低下しており、神戸港の復活に向けた大水深化と耐震強化が必要となっていました。今回、見学先となった神戸港は、2004(平成16)年に国から大阪港とともに「スーパー中枢港湾」の指定を受け、大型コンテナ船に対応する整備事業が進められています。
 生徒たちは、まず「神戸港ポートアイランド(第2期)地区岸壁(PC−14〜17)改良工事(第1工区)」の現場を訪れました。神戸港ポートアイランドの最も東南側に位置するPC14〜17の岸壁のうち、PC15〜17岸壁で耐震補強と岸壁増深対策を行い、延長1150mの連続バースに改良する工事です。完成後の連続バースには10万トン級の超大型コンテナ船2隻が同時に着岸できるようになります。
[写真左]神戸港ポートアイランド(第2期)地区岸壁(PC−14〜17)改良工事(第1工区)の施工場所
[写真右]神戸港六甲アイランド地区航路・泊地(−15m)等(RC−7)浚渫(附帯施設)工事の施工場所
 工事は既存の構造物撤去工から始まり、続いて上部工、アンカー工、付属工、復旧工が行われる計画です。現在、先行着手した1工区(PC15〜16)では工事がほぼ完了しており、2工区(PC16〜17)では復旧工、3工区(PC15)では上部工が順調に進んでいます。来年3月にすべて完了する予定です。
 施工を担当する五洋・若築・あおみJVの西口松男工事所長の説明を聞きながら、施工中の岸壁の上を実際に歩いた生徒たちは、スケールの大きい港湾工事の迫力に興奮している様子でした。その後、岸壁から船に乗り込み、六甲アイランド沖で進行中の「神戸港六甲アイランド地区航路・泊地(−15m)等(RC−7)浚渫(附帯施設)工事(第2工区)」の施工区域に向かいました。
 この工事では、重量10〜500kgの基礎捨石などを沈下させ「潜堤」を築いています。神戸港では浚渫土の処分場が不足しており、周辺海域で行なわれる浚渫工事で発生する大量の浚渫土を受け入れるために、この潜堤が計画されました。すでに一部で浚渫土の受け入れも始まっています。
 船上で生徒たちは、この工事を担当する東洋・あおみ・大本JVの平井義人現場代理人の説明に耳を傾け、ふだん見ることのできない海上工事の建設現場を、船から少し身を乗り出したりして熱心に見学していました。我が国の国際競争力の維持・向上を目指して進む両工事に触れ、生徒たちは海に囲まれた我が国の港湾の重要性を認識し、さらに世界を意識する貴重な経験を得たことでしょう。
熱心に説明を聞く生徒たち 海上から建設現場を見学

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