2011年12月6日、社団法人日本埋立浚渫協会の「うみの現場見学会」が開催されました。学生や一般市民などに港湾工事の現場を実際に見てもらい、最先端の港湾土木技術やインフラの重要性を知ってもらう見学会も13回目。今回は国際海上コンテナターミナルとして整備が進んでいる横浜港南本牧ふ頭「MC−3」の現場を見学してもらいました。
[写真右]佐々木企画広報委員長があいさつ
横浜国立大から30人参加「造る喜び感じて」
 あいにくの雨の中、参加いただいたのは横浜国立大学で土木を学ぶ大学生・大学院生の皆さんと引率の教員(教授、准教授)約30人。見学会では当協会の佐々木邦彦企画広報委員長が「研究などで忙しい日々を過ごしておられると思いますが、生の現場を見てもらい造る喜びを感じてもらいたいと思います」とあいさつ。続いて工事の発注者である国土交通省関東地方整備局の角浩美京浜港湾事務所長より、横浜港全体の状況や課題、現在進めている事業の概要などについて説明がありました。
 横浜港は東京港、川崎港とともに「京浜港」として、国際コンテナ戦略港湾に一昨年選定され、集中的な整備や戦略的な港湾経営が行われることになりました。喫緊の課題はコンテナ船の大型化に対応した岸壁の整備です。国際競争力を強化するためにも、増深化は不可欠です。また、大規模な地震が発生しても国際物流機能を維持し、地域住民の安全・安心を守る耐震岸壁の整備も求められています。見学の対象工事はこれらの一環として進められています。
 まず東亜建設工業・大本組JVが施工する「横浜港南本牧地区岸壁(ー16m)(耐震)築造工事」と「横浜港南本牧地区岸壁(ー16m)(耐震)鋼管杭打込等工事(その2)」の二つの現場から見学しました。説明は福井信也東亜建設工業横浜支店本牧統括作業所統括所長が担当。現場には直径24.5m、高さ32mの巨大な鋼板セルが一列に据え付けられており、セルの背後では、ガントリークレーンの基礎となる鋼管杭(計84本)の最後の打ち込みが行われていました。学生らは油圧式ハンマーによる大きな打撃音に驚きながらも、長さ30mを超える長い杭が地盤に入っていく光景から目を離せない様子でした。
 続いて、五洋建設が施工する「横浜港南本牧地区岸壁(ー16m)(耐震)地盤改良工事」を見学しました。鋼板セルを据え付ける直下の地盤を先行して改良する工事です。五洋建設東京土木支店の林桂樹所長の案内で、学生らは作業に従事する深層混合処理(CDM)船「ポコム2号」に乗船しました。船の特殊な構造は学生らに新鮮に映ったようで目を輝かせていました。
 見学会終了後、学生からは専門的な質問が相次ぎ、教室や研究室で普段学んでいる土木の知識が、現場でどう生かされ、技術がどこまで進んでいるかを文字通り体感する貴重な機会となりました。
雨の中、鋼管杭の打ち込み作業を見学する学生たち 提供:京浜港湾事務所

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