うみの現場見学会
さる11月21日(金)、当協会主催の「うみの現場見学会」が開催されました。普段目にすることの少ない港湾工事の現場を実際に訪れ、最先端の港湾土木技術、スケール感を体験していただくこの見学会も10回目。今回は羽田空港再拡張事業の中心ともいえる「東京国際空港D滑走路建設外工事」の現場を見学していただきました。
[写真左]PCa床版の製作過程を見学
[写真中]組上げられたジャケットを見上げる
[写真右]現場での作業に見入る
今回ご参加いただいたのは横浜市立鶴見工業高等学校の1年生、2年生の生徒さんたちと先生、約80名。「是非海上で展開される工事の迫力を体感していただきたい」という当協会津田映広報委員長の挨拶につづき、国土交通省東京空港整備事務所の青島豊一企画広報室長から再拡張事業の背景、工事内容について説明がありました。現在、羽田空港の離発着能力が既に限界に達していることから、新たに滑走路を建設する再拡張事業が急務となっています。その中核となるのが現在施工中の「羽田D滑走路」。この整備事業によって再拡張前、一時間あたり30便だった離発着能力は同40便に向上します。事業で採用されているのは「埋立・桟橋工法のハイブリッド構造」という方式です。空港島の全長は3,120m。そのうち2,020mを埋立て、続く1,100mを桟橋の構造で造成します。多摩川の河口部にかかるエリアを桟橋構造にすることで川の通水性を確保することができます。桟橋部は陸上で製作されたジャケットという鋼管で組上げられた構造物を、鋼管杭で海底に固定する工法によって建設されます。大きなテーブルを海上に敷き詰め、広大なステージを造っていくイメージです。今回の見学会ではそのジャケット製作の様子、そのジャケットを据付ける海上の現場を見学しました。
国土交通省
東京空港整備事務所
青島 豊一
企画広報室長